用語解説

用語解説

医療情報管理システム

病院内の情報管理システムは主にこの3つ!
『PACS』『RIS』『HIS』は連携し、医療情報システムの管理を行っています。

PACS(パックス)

PACS=医用画像管理システム (Picture Archiving and Communication Systems)の略。
診断のための検査画像を効率的に管理・配信するための画像部門の中核システム。
検査した画像をデジタルデータで受信、保存・データベース化し、端末からのリクエストで指定の画像を配信。もともとは従来のフィルム診断の代わりにパソコンを通して診断をするためのシステムのことで、世界基準の画像規格「DICOM」を使い連携をすることで、内視鏡、エコー、眼底といった、本来フイルムを使用しない画像についても、基本的にPACSによる一元管理が可能になっている。そのため、多くの医療施設がPACSを導入している。

RIS(リス)

RIS=放射線科情報システム(Radiology Information System)の略。
主に放射線科の業務管理のための部門システム。
検査予約や、照射録管理、検査業務統計などの撮影情報をデータベース化し管理するシステムで、オーダリングシステムや医事会計システムなどと連携をする。また内視鏡、エコー、眼底などの検査と治療もRISによって一元管理することが可能である。

HIS(ヒス)

HIS=病院情報システム(Hospital Information System)の略
病院全体の診療・会計業務の効率化のためのシステムの集合体。
オーダリング、電子カルテ、医事会計システムなど 様々なシステムで構成されており、施設の規模により異なる。PACS、RISとも連携し、患者情報、検査情報等をやり取りし、効率的な診療業務を可能にする。

モダリティ

エコー、レントゲンなどの各種検査機器を大まかに分類するための呼称。
アルファベット2文字の略語を用いることが多い。ただし検査機器メーカーにより異なる場合もある。
(例)
US・・・エコー
ES・・・内視鏡
CR・・・レントゲン 等

オーダリングシステム

医師を発生源とする一部のオーダを電子化し、効率化するためのシステム。
電子カルテのシステムに含まれることが多い。
医師が処方・注射、検査指示、撮影指示、栄養指示などの指示をコンピュータを用いて行なうシステム。院内のほぼすべての部署と連携する必要がある。部分的な電子化であるため、オーダリングシステムを含む電子カルテと一緒に導入されるのが一般的。

電子カルテ

カルテを電子化して効率的に管理するためのシステム。
紙のカルテを利用する場合に比べ、保存や管理が簡単で、院内の別の場所で必要なときネットワークを通じてすぐに呼び出すことができる。ただし費用が高く、また診療報酬の加算点数がないため、導入を迷っている病院、医院もまだまだ少なくはない。

レセプトコンピュータシステム

医療事務における多大な事務処理を効率化するためのシステム。
医事会計においてレセプト(診療報酬明細書)を作成するためのコンピュータで、一般的にはレセコンと略される。
手書きで作成していたレセプトをIT化することで事務の負担が軽減されるというメリットがある。
診療報酬の改定や政府がレセプト電算化を推進してきたこともあり、レセコンの普及率は非常に高い。

MWM(エムダブリューエム)

MWM=検査機器予約リスト管理(Modality Worklist Management)
DICOM変換した情報を使い、検査装置へオーダー情報の提供を行うためのリスト管理。
一般には病院のオーダー情報を取得して、DICOM変換し、検査装置へ情報提供を行う。
MWMをするために別にサーバをたてる場合もあり、PACSよりHISの分野で扱われることが多い。

検像システム

画像をPACSへ送る前段階で順番や画質などを事前に調整し、より参照しやすく編集作業をするためのシステム。
各検査機器からからDICOM画像を受信し、画像をPACSへ転送する前に、表示条件、画質、患者の属性等の確認を行い、見やすい状態へ編集することができる。

規格

画像規格の『DICOM』と、文字規格の『HL7』の2つがあります。

DICOM(ダイコム)

DICOM=(Digital Imaging and Communication in Medicine)の略。
医用画像の画像規格及び通信規定を決める全世界共通の仕様のこと。
PACSと密接にかかわる。
基本的な部分でPart1からPart14まで広範囲の規格がある。
メーカーや機種の垣根を越えて医療画像機器を接続し、各種診断画像と付随情報を相互通信をすることを目的とし、米国放射線学会 (ACR) と北米電子機器工業会 (NEMA) が開発した医用画像の画像規格。事実上世界規格となっていたが、2006年にISOでも認められた。
医用画像では共通規格はDICOM1つのみ。メーカー独自の利用解釈はありますが、DICOMに準拠することで基本的にさまざまな相互通信が可能となる。
DICOMファイルをDICOM通信でやり取りする場合は、まず、検査機器とPACSメーカーでコンフォーマンスステートメントを確認。準拠するデータの対応部分がお互いに問題ないと確認できた場合は、DICOM通信が可能と判断する。実際のDICOM画像のやり取りでは、検査機器から送られる画像をPACS側で受信し、データベースへ保存する。そして必要に応じて画像をデータベースから呼び出し、TAG情報等を読み取って、DICOMビューワで表示する。

コンフォーマンスステートメント(適合宣言)

特定の製品のDICOM規格への準拠と適合範囲を宣言する文書。
DICOMは広範囲な規格を含んでいる。そのためDICOMでは、製品の機能や役割に応じて、必要な規格以外は対応しなくても良いことになっている。特定の製品が「DICOM準拠」となるために、DICOMの様々な規格の中で、どの部分に対応しているかはっきりさせる必要があるので、それを説明した文書を作成する。C/S(シーエス)と略されることが多い。

DICOMビューワ

DICOM画像を正しく読み取り、表示するための閲覧ソフト。

DICOM通信

DICOMファイルをやりとりするための通信プロトコル(約束事)を使った通信

DICOMファイル

検査機器が生成するDICOM画像のファイルフォーマット(書式)。
対応したビューワでしか開くことができない。

  • DICOM画像 :基本的に医用画像のみの情報を含む書式
  • DICOMDIR(ダイコムディーアイアール):主にCD-Rなどの外部書き出しのための書式
  • DICOM SR(ダイコムエスアール):画像ではなく、DICOM規格にのっとって数値データをやり取りするための書式。レポート等に数値を自動で読み取って入れるために用いる。

Tag(タグ)

DICOMのデータ本体に何が入っているかを示すための情報。
(0010,0010)というような、16進数の値で書かれる。
グループの値が偶数の場合は標準タグという。タグの意味がDICOM規格の辞書で決まっている。
グループの値が奇数の場合はプライベートタグという。標準タグで表示しきれない情報を書く場合に使う。ただし、第三者には解読できない情報となってしまう。

PDI(ピーディーアイ)

PDI=Portable Data for Imagingの略。
DICOM画像をオフラインで出力し、やり取りするための規約。
ネットワークにつながっていない状態(オフライン)で医療機関間で患者情報をCDやUSBでやり取りする場合に使われるIHEが作ったガイドライン。

HL7(エイチエルセブン)

HL7=Health Level Sevenの略。
文字形式による医療情報の交換のための標準規格。またその策定団体の名称。
HIS→RIS連携に関わる画像情報のDICOMに対し、HL7は文字(メッセージ)情報。
HISとRISの連携において、HL7が利用される。
たとえば、まず来院後、受付でHIS(診療予約システム等)を使って患者情報の確認、入力をする。
次に患者が医師の診察を受け、医師はHIS(オーダリングシステム等)を使って画像検査をオーダする。
検査オーダは HISからRIS(各科の部門システム)へ送られる。この時の連携で使用されるのはHL7の文字情報の標準規格である。
仕様としては現在Version2シリーズとVersion3シリーズが併存している。

IHE(アイエイチイー)

DICOMとHL7という既存の規格を使用して医療情報システムを統一的運用のためのガイドライン作成と普及を目指す運動。
1999年に北米放射線学会(RSNA)と医療情報管理システム協会(HIMSS)が中心となって始められた。
DICOMとHL7という既存の規格を使用して病院内での医療情報システムの統一的な運用を目指している。

JIRA(ジラ)

一般社団法人 日本画像医療システム工業会のこと。
業界標準推進、法規制・安全性問題に対し国内外で取り組む、医療画像システムの工業会。
国内外の医療用放射線機器関連の製造業、輸入業及び販売業が会員として参加している。

モニタ

医用画像用のモニタは、色表示や画質のレベルによって分けられています。

高精細モニタ

医用画像をより高精細・高解像度・高画質で表示させることに特化したモニタのこと。高い画像処理技術をもち、診断のための細かい表示や、カスタマイズが可能で、メーカーのサポート体制も整っている。

モノクロ/カラーモニタ

モノクロモニタ:白黒の表示のみに特化したモニタ。レントゲン画像等の診察や、読影等で使われる。
カラーモニタ :カラー表示が可能なモニタ。高精細カラーモニタは各種の検査等で使われる。

DICOMPart14

モニタによる画像の表示の違いを出さないための規格。
準拠することでDICOMPart14対応するモニタ同士で個体差なく、忠実に再現された医用画像を見ることができる。

関連法等

薬機法

医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療機器の安全な運用のために定められている日本の法律。
薬事法に定められた医療機器を病院などで使用する場合、定期点検が義務付けられる。

診療報酬

保険診療において医療行為等の対価として計算される報酬を指すもの。厚生労働省が管轄している。
一定期間をもって内容は改定されていく。報酬は点数制。
場合により異なるが、画像を用いた診断も診療報酬として、報酬を申請できる部分がある。

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